久しぶりに映画「長江・愛の詩」
2018年 02月 25日
本当に久しぶりの映画。
人の集まる場所に行くと咳き込むのが心配で映画館に入れなかったが、ここ一か月ほどの様子で大丈夫だと判断。
ロビーでは咳が出たが、上映が始まった後は出なかった。
で、この映画。
わかったようでわからない。わからないようでわかる。
まるでわかりやすさを好まない現代詩。
原題は「長江圖」。邦題はなぜこんなにも甘くなってしまうのだろ。
ポンコツの船で、上海から三峡の奥まで遡る旅。父親の遺した詩や図を手に、現実と虚構と、過去と現在の交錯する物語。
長江のスケールの大きさ、三峡ダムによって荒廃してしまった村(建物)、そこに現れる若く美しい女性。
三峡ダムを水の階段を登るように、船が越えていく様子は圧巻。恐ろしささえ感じる。
そして、その後の山水画のような風景。
長江の源流、あれはあの世なのか。ミステリアスでもあり、
ストーリーを追えば、よくわからない。
しかし、人間が生きていく上での根源的なものがなんとなく感じられた。
それに、歴史的にも地理的にも雄大な長江への愛、三峡ダムへの間接的批判など。
下江陵 李白
朝辞白帝彩云间,
千里江陵一日还。
两岸猿声啼不住,
轻舟已过万重山。
流刑地に送られる途中の李白、恩赦の知らせを受けて回れ右、急いで長江を下ってゆくときの詩。両岸からは猿の声が途切れることなく聞こえ、連なる山々を舟は軽くすぎてゆく。
この唐詩(中国では漢詩と言わない)、ジャオツー バイティ ツァイユンチェン、・・・と唐詩にしては結構調子よく読む。
現在の長江の様子を李白が見たら、たまげるだろうなぁ。
見終わった後は、名古屋の街をてくてく歩いて、ほどよい運動になった。
ちょっと重めの音楽が身体に残っていたが、歩いて振りほどいた。
わがベランダの花、少しずつ数が増えている。
春はもうすぐ。
by wawa38
| 2018-02-25 11:33
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